こんにちは。すずらん鍼灸院の大島です。

自律神経失調症の症状として、不定愁訴(ふていしゅうそ)
と言われる心身の不調がよく取り上げられます。

不定愁訴は、「定まることのない」「漫然とした」
という意味があり、これらの言葉からわかるように
「一つの疾患として定められない」という特徴があります。

いくつか例をあげると、

「動悸がして、ふらつくようだ」
「何となくだるくて、食欲がない」
「めまいがして、頭痛がするみたい」

のように、「~のようだ」「何となく~」「~みたい」の
ような曖昧な言葉で表現されます。

そして、心身ともに様々な不調が同時に起きるようになります。

「動悸がする」からといって心臓や肺に疾患があるわけではなく、
「ふらつく」からといって、貧血が発見されることは
ありません。

食欲不振といっても胃腸は正常で、検査の結果は
常に「異常なし」と判断されるのです。

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このように、自律神経失調症は、医療機関で検査しても
異常が発見されないという特徴があります。

ここで、自律神経失調症の主な症状を、心身別に
紹介します。

自律神経失調症の主な症状
■身体面に現れる症状
頭痛、不眠、めまい、
動悸、のぼせ、下痢、
便秘、肩こり、 腰痛、
吐き気、胃痛、しびれ
頻尿、耳鳴り など

■精神面に現れる症状
不安感、疲労感、イライラ、
記憶力の低下、考えがまとまらない、
悲観的、物音に敏感、自殺を考える、
やる気がおきない など

このように、自律神経失調症は、心身ともに様々な
不調を訴えるようになります。

一つの異常だけでなく、複数の異常を同時に引き起こすため、
自律神経の異常によるものなのか、臓器自身に病気があるのかを、
さらにわかりにくくさせています。

そのため、自律神経失調症は、発見が遅れがちな
傾向にあるのです。

すずらん鍼灸院
院長 大島宏明